転職したら牡蠣を食べれなくなりました

食品製造会社の社内SEに転職したのですが、

食品系の会社に入ったので、ノロウイルスに関しては最大限警戒することになりました。

 

そして、上司から色々と話を聞いているうちに

牡蠣を食べることがノロウイルスに率先して罹患しにいくようなものだと教わり、

牡蠣類を食べれなくなりました。

 

 

ノロウイルスとは

1968年にアメリカのオハイオ州ノーウォークという町で初めて集団発生し、

土地の名前を冠して「ノーウォークウイルス(Norwalk virus)」と命名されました。

 

その後、電子顕微鏡技術が発展し、似たような遺伝子を持ち、

急性胃腸炎を引き起こすウイルスが発見されました。

これらをノーウォーク様ウイルスと呼ばれ、

2002年8月の国際ウイルス学会でNorwalkの"Nor"と"virus"(ウイルス)を足して

ノロウイルス(Norovirus)と命名されることになりました。

 

ノロウイルスは非常に感染力が強いウイルスで、被害が拡大しやすいです。

万が一食品にウイルスが付着し、被害が出た場合は営業停止など重い処分が出ます。

 

 

なぜ牡蠣?

牡蠣の餌は海水中にいる植物プランクトンです。

牡蠣のエラから海水を吸い込んでプランクトンを摂取していますが、

毎日400リットル前後の海水を吸い込んでプランクトンを食べていると言われています。

 

それだけ膨大な海水を取り込むため、

当然、海水中にいるノロウイルスも吸収し体内に蓄積していきます。

その生体を人間が食べることによってノロウイルスに感染するというメカニズムになります。

 

魚もプランクトンやノロウイルスを取り込みますが、

魚を調理する場合は大抵内臓を取り出してから捌くため、

ノロウイルス に当たる確率は低いです。

 

牡蠣にも内臓などの消化器官があり、ノロウイルスはそこに蓄積していきます。

そして調理方法は、基本的に牡蠣を丸ごと食べていると思います。

胃や腸や肛門などの消化器官・排泄期間を丸ごと食べるため

他の食品に比べノロウイルスを人体に取り込みやすくなっているわけです。

 

 

ノロウイルスの駆除方法

一般的なウイルスは85℃〜90℃以上の温度で90秒以上加熱することで死滅するそうです。

ノロウイルスは培養して細胞を増やす手法が確立していないらしく、

上記の方法が正しいのか未だ正確な臨床ができていないそうです。

 

ただ、ウイルスの型が同じウイルスは85℃以上で一分以上加熱することで、

感染を防げるとのことですので、ある程度加熱処理は大事になってきます。

 

 

生食用牡蠣と加熱用牡蠣の違いは

スーパー等では「生食用牡蠣」と「加熱用牡蠣」の2種類が販売されていることがあります。

これらの違いとして、

生食用」は保健所が海域の水質検査を行い、

大腸菌などの細菌数の基準をクリアした海域で育った牡蠣のことを指しています。

あるいは浄化処理を行った海域で育った牡蠣も生食用として出荷されています。

 

それ以外の海域で育った牡蠣は加熱しなければどうなるか分からないため、

加熱用」として販売されています。

 

もっとも加熱用だったとしても上で書いたように臨床が進んでいないので、

もしかしたら加熱してもウイルスが残っている可能性があります。

 

また、生食用であっても全ての海水をくまなく検査できるわけではないので、

検査をすり抜けてウイルスが牡蠣に吸収される可能性もゼロではありません。

 

そのため、加熱用であっても生食用であっても十分な加熱が必要になりますし、

ノロウイルスにかかる確率を極限まで下げるためには、食べることを控えるのが一番なのです。

 

 

いつまで食べれない?

食品会社に所属しているうちは食べれないでしょう。

あと定年になって、もしノロウイルスに罹患したら

体力的にも辛いと思うので食べたくないと思うかもしれません。

 

つまりどうしても食べたくなったら休職・退職・転職などで仕事を休んで

食べにいくという手段を取るしかないわけです。

まぁそこまで私は何かに執着しているわけではないのでたぶんやりません(笑

   

牡蠣は嫌いではないのでこういう形で食べれないのは残念ですが、

自分がウイルスを社会にばら撒くという危険を冒すことに比べたら

食べないのが一番無難だと思いました。

 

 

参考

ノーウォークウイルス(ノロウイルス)命名の経緯

ノロウイルスに関するQ&A:厚生労働省

貝からノロウイルスに感染? 牡蠣などの二枚貝から感染を防ぐには?